円形脱毛症の治療は決して短くない道のりで、回復の兆しが見えるまでは不安な日々を過ごさなければいけません。
先の見えない中、精神的にも辛い毎日が続くと治療に対する意欲も失せてしまいますよね。
では、どのようにして円形脱毛症は回復していくのでしょうか。
今回は、円形脱毛症の治療が進んでいくと、回復期の予兆はどのようなものがあるのか解説していきます。
円形脱毛症の回復期について
円形脱毛症の症状は、「初期症状」→「進行中の症状」→「回復期」と3段階に分かれて変化していくという特徴があります。
円形脱毛症で毛が抜けてしまう仕組みは、まだまだ解明されていない部分はありますが、自己免疫疾患が1つの原因として挙げられています。
Tリンパ球が毛根を異物と間違えて攻撃してしまうために発症すると考えられており、その激しい攻撃により毛根が傷んで、元気な髪の毛でさえ突然抜け落ちてしまうのです。
そのため、成長期毛根はダメージを受け、切れやすい病的な毛しか作れず、さらに毛を作れなくなり脱毛します。
しかしなぜその様な異常が生じてしまうのかは、まだ明らかになっていません。
リンパ球反応が治まれば毛根は容易に元にもどり、健康な毛が再生します。
・脱毛している一部に細く短い毛が生えている。
・脱毛部に毛穴が点々とみえる。
・脱毛している周囲の毛を引っ張っても容易に抜けない
など、治療の成果や自然治癒力により円形脱毛症が回復に向かっていると、上記のような兆候が見えてきます。
その回復期の予兆について、さらに詳しくみていきましょう。
円形脱毛症の回復期の予兆1:毛穴が目立つ
円形脱毛症の回復期は、初期の段階では皮にかゆみを感じるようになりますが、これは頭皮の血流が盛んになったことでかゆくなるからです。
そして、次第に毛穴が点々と目立つようになります。
円形脱毛症の症状が進行中の時は、毛穴がわからないほどツルツルとしていますが、回復期になれば毛穴が確認でき、点々と目立つようになります。
毛穴があるということは髪の毛が生えてくる通り道があるということですので、予兆の1つとして考えていいでしょう。
日頃から毛穴の汚れや詰まりをなくして、頭皮環境を清潔に保つことが大切です。
円形脱毛症の回復期の予兆2:産毛や白髪が生えてくる
円形脱毛症から回復してきて、再び毛が生えてくるときには、いきなり太くて真っ直ぐな髪の毛は生えてきません。
頭皮の状態が改善されてくると産毛が生え始め、ツルツルだった脱毛班にシワが見えるようになり、皮膚の硬さを取り戻していくという過程をたどります。
産毛が生えたり白髪が生えるということは、髪が抜けたままの状態から、髪が生える時期に来たという嬉しい予兆です。
1~2ヶ月すると、脱毛班の一部に白髪のような透明のような弱々しい細い産毛が生えてきます。
中には、一定の長さまで伸びた後に抜けて、また生えてくるということを繰り返すこともあるようです。
円形脱毛症の回復期の予兆3:黒くしっかりとした毛が生える
個人差はありますが、さらに1~2ヶ月でそれらの髪が次第に濃く太く黒色になってきます。
ここまでくれば、脱毛していた周囲の髪の毛を引っ張っても簡単に抜けなくなっています。
このような経過を経て、円形脱毛症の回復期の予兆が現れ回復に向かっていきます。
円形脱毛症で悩んだら早期に専門家へ相談しよう
「円形脱毛症では?」と思い当たる症状があれば、まず皮膚科などの専門医療機関を受診して相談しましょう。
円形脱毛症かどうかの判断や、「自然に治るだろう」などと勝手な素人判断は危険です。
早めに必要な治療を受けることで、その後の経過が変わってくることも少なくありません。
大切なことは一人で悩まずどんなことでも相談して、専門家のもとできちんと治療することと、症状と上手に付き合っていくということです。
他人に髪の悩みを打ち明けることは、なかなかできないもの。
不安や悩みは円形脱毛症の大敵ですから、それらを取り除くために信頼できる専門家の力を借りるといいでしょう。
まとめ
円形脱毛症の回復期の予兆について、これまで述べてきました。
「円形脱毛症の回復期の予兆に当てはまる」からといって、必要な治療を途中でやめてしまうことがないように気をつけてください。
円形脱毛症になってから、短くても3ヶ月〜半年は髪の毛が生えてくるのに時間がかかると言われています。
その間は「本当に髪が生えてくるのだろうか」と不安な日々を過ごす方が多いかと思いますが、円形脱毛症の回復期の予兆を参考にしていただき、諦めずに治療を続けていきましょう。
そして、少しでも悩みや不安なことがあれば、それらを取り除くためにも信頼できる専門家にすぐに相談しましょう。