薄毛が気になるのは男性だけではなく、女性も年齢とともに髪のボリュームや髪質に変化を感じる方も少なくありません。
最近は、若い女性でも薄毛に悩む方が増えているといいます。
そこで今回は、女性の薄毛に良いといわれる亜鉛について、そのおすすめの理由を解説しましょう。
女性薄毛に亜鉛は良いの?
女性の薄毛に亜鉛が良いというのは本当なのでしょうか?
亜鉛といえば、私たちの体を作っている5大栄養素のひとつ、ミネラルの一種です。
ミネラルにもさまざまな種類がありますが、特に体に必要とされる13種類のことを「必須ミネラル」といいます。
必須ミネラルは、1日の目安摂取量が100mg以上の「多量ミネラル」(ナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、リン)と、1日の目安量が100mg以下の「微量ミネラル」(鉄、銅、亜鉛、ヨウ素、マンガン、セレン、クロム、モリブデン)に分けられます。
亜鉛は、微量ながら体に欠かせない「微量ミネラル」の一つです。
3大栄養素と呼ばれるタンパク質、脂質、糖質は、体のエネルギー源となったり、組織を作ったりする働きがあります。
そして、ビタミンやミネラルは、体の調子を整えるという大切な働きがあります。
それぞれが必要な栄養素であり、どれもなくてはならない存在です。
亜鉛は私たちの体を作っているタンパク質の合成に関わっている成分です。
髪の毛もタンパク質からできているため、亜鉛は髪の健康を保つためには必要不可欠な栄養素なのです。
参考:
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-035.html
女性薄毛に亜鉛がおすすめな理由1:髪の毛の元になるケラチンを作る
女性の薄毛に亜鉛がおすすめといわれる理由の1つめ、「髪の毛の元となるケラチンを作る」とはどういうことなのでしょうか?
髪の毛はケラチンというタンパク質からできています。
ケラチンタンパクは、硬タンパク質の一種で、髪の毛以外にも爪や皮膚の角質などの主成分でもあります。
タンパク質というのはアミノ酸が結合してできたもの。
そして、髪の毛の主成分であるケラチンタンパクは、18種類のアミノ酸からできています。
亜鉛にはさまざまな働きがあり、中でもタンパク質の合成やDNAの合成といったとても重要な役割を担っています。
髪の毛のケラチンタンパクはアミノ酸を再合成することで作られますが、その再合成をするときに必要なのが亜鉛。
つまり、髪の主成分であるケラチンは、亜鉛なしでは作れないのです。
亜鉛が不足すると体にはさまざまな症状が現れます。
皮膚炎や脱毛など、肌や髪にもトラブルも起こる場合があるので、薄毛が気になっている女性は要注意です。
髪のハリやコシがなくなってきた、髪のボリュームが減ってきたと感じている女性は、髪の毛の元となるケラチンを作る亜鉛が不足しないようにしましょう。
参考:https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-zn-cu.html
女性薄毛に亜鉛がおすすめな理由2:白髪ケアも期待される
女性の薄毛に亜鉛がおすすめな理由の2つ目は、白髪に関して。
亜鉛は白髪ケアも期待できるといわれていますが、どういう理由からなのでしょうか?
そもそも、なぜ白髪になるのか、そのメカニズムを確認しておきましょう。
髪の毛の色はメラニンという色素細胞によって決まります。
日本人は黒っぽいメラニン色素を多く持つので黒い髪の人が多いですが、世界に目を向けてみると茶色の髪や金髪の人もいるなど、メラニン色素の色にもいろいろな種類があることがわかります。
髪は生えてから数年間成長を続け、抜けていきます。これは髪の毛の毛周期によるもの。
色素細胞は髪の毛の根本にある毛包という部分に存在しています。
髪が抜ければ色素細胞も一緒になくなりますが、新しい髪が生えるとまた新しい色素細胞も作られます。
しかし、加齢などの影響で色素細胞の機能が低下してしまうと、メラニン色素が作れなくなり、数が減ってしまいます。
すると、髪の毛は色がつかないまま成長し、白髪になってしまうのです。
亜鉛は髪の主成分であるケラチンタンパクやDNAを合成する際に必要な成分ですが、他にも細胞の新陳代謝や活性酸素を取り除く酵素などを作るときにも欠かせない成分です。
女性に不足しがちな亜鉛をしっかり摂ることは、髪の毛の成長をサポートし、白髪のケアにもつながると考えられるでしょう。
参考:https://style.nikkei.com/article/DGXMZO37121520Q8A031C1NZGP00/
女性薄毛に亜鉛がおすすめな理由3:成長ホルモンの活性化
女性の薄毛にもおすすめといわれる亜鉛には、成長ホルモンを活性化する働きもあるといいます。
亜鉛はそもそも私たちの体の細胞の中に存在しているミネラルです。
亜鉛不足の方が増えているといわれていますが、亜鉛が不足すると体にいろいろなダメージを与えます。
亜鉛はタンパク質やDNAの合成や新陳代謝にも深く関わっているだけでなく、成長ホルモンを活性化する作用や子供の成長、免疫系にとってもなくてはならない存在です。
そのため、亜鉛が欠乏すると体の免疫システムが上手く働かなくなったり、子供の成長が遅れたり、脱毛や下痢、皮膚炎や食欲不振、味覚障害など様々な症状が現れてしまうのです。
参考:https://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c03/12.html
まとめ
女性の薄毛には亜鉛がおすすめといわれていますが、その理由は亜鉛が私たちの体を作っているタンパク質の合成や代謝に深く関係している栄養素だからですね。
髪の毛の主成分もタンパク質。タンパク質が上手く合成されなければ、髪の成長や抜け毛の増加など、薄毛が加速する可能性も…。
薄毛が気になってきた女性は、亜鉛が多く含まれる食品を意識的に食べるようにすると良いですね。