季節によって抜け毛の量が変わるということをご存知でしょうか。
犬や猫などの動物には夏毛と冬毛があり、春と秋に生え変わりますね。
人の髪の毛は季節によって生え変わるシステムはありませんが、体調や季節ごとの影響によって、季節の変わり目に抜け毛が増えたと体験したことがあるのではないでしょうか。
こちらでは、季節が原因となる抜け毛について解説いたします。
通常は1日にどのくらい髪の毛が抜ける?
髪の毛には、新しい髪の毛が成長しはじめて太く伸びていく「成長期」、成長が止まる「退行期」、毛根が活動を休んで脱毛する「休止期」というヘアサイクルがあります。
健康な髪であれば、約3年から6年で髪の毛は成長して自然に抜け落ちていくということを繰り返しているのです。
一般的には、1日に50本から100本程度は自然に抜けると言われています。
日本人の髪の毛は平均で約10万本あり、10%~20%にあたる1万~2万本が休止期で抜けようとしている状態にあります。休止期の髪の毛が1万本で1日の抜け毛100本とすると、1日に休止期の1%、髪の毛全体の0.1%が自然に抜けていることになります。
季節によって抜け毛の量は変わるの?
髪の毛には抜けやすい季節があり、季節の変わり目には髪の毛が抜けやすいと言われています。
季節ごとの頭皮に与える刺激が原因となって抜け毛の量が増えることがあり、抜け毛が増えたと感じるときはヘアサイクルが乱れて成長期が短くなっているのです。
たとえば、夏であれば紫外線や湿度、冬であれば乾燥や寒さからくる血行不良など体調や季節ごとの影響によって、季節の変わり目には抜け毛の量が増えやすくなります。
季節による抜け毛は心配しすぎる必要はないのですが、頭皮は何らかのダメージを受けている状態なので安心できる抜け毛というわけではないのです。
季節に対応した対策をしっかり行って抜け毛を予防しましょう。
どの時期、季節は抜け毛が増えやすいの?
もっとも抜け毛の量が増える季節は、「秋」だと言われており、1日200本以上抜けることもあります。
秋は夏の疲れが出やすい時期ですね。
特に夏の間は紫外線などによってダメージを受けるので、髪の毛と頭皮にダメージが蓄積されて、遅れて秋頃に抜け毛の量が増えてくるのです。
紫外線が強い夏は髪の毛や頭皮も日焼けをして乾燥してしまい、頭皮環境が悪化することで髪の毛の成長に悪い影響を及ぼします。
夏は汗をたくさんかいて皮脂の分泌が多くなり、湿気が多いので頭皮が蒸れやすく、毛穴がふさがりやすいのです。
頭皮の毛穴がふさがってしまうと、髪の毛に栄養が届かなくなり髪の毛が太く成長できなくなってしまいます。
さらに夏バテで簡単なもので食事をすませてしまったり食べなかったりとしっかりと食事を摂らないことが続けば、髪の毛にとって必要な栄養素が不足してしまい髪の毛を伸ばすための栄養素が秋ごろにはなくなってしまうのです。
髪の毛の栄養素が不足すれば髪の毛は成長できずに抜けてしまいます。
転勤や引っ越しなど新生活をはじめるなど生活環境が変わる春も抜け毛の量が増える時期です。
新しい環境での生活によっておこるストレスはホルモンバランスの乱れを促したり、頭皮の血行を悪化させたりすることで、抜け毛の量が増えてしまうことがあるのです。
季節の変わり目である春と秋はヘアアサイクルが乱れやすい時期なので、季節に対応した対策を行いながらバランスのよい食事や質の高い睡眠など規則正しい生活習慣を心がけましょう。
抜け毛に異常を感じたら専門院に相談を!
夏の日焼けなどのダメージによって秋に抜け毛の量が増えることはありますが、1ヶ月もしないうちに通常の抜け毛の量に戻ります。
季節の変わり目の抜け毛が2ヵ月以上続くようであれば、季節性の脱毛症ではなく他の脱毛症を発症している可能性があります。
特に異常が感じられないならば気にしすぎないようにすることも大切ですが、「冬になっても抜け毛がとまらない」「かゆみなど頭皮に異常を感じる」という場合は、専門家に相談することをおすすめします。
抜け毛に異常を感じたらAGA(男性型脱毛症)やFAGA(女性男性型脱毛症)の可能性もあるので、自己判断で放置せずに専門家に相談してみましょう。
まとめ
季節の変わり目には体調や季節ごとの影響によってヘアサイクルが崩れやすく抜け毛の量が増えやすくなります。
特に夏の間は紫外線などによってダメージを受けることで髪の毛と頭皮にダメージが蓄積されて、秋から抜け毛の量が増えてきますので、夏から皮脂や紫外線対策を行うなど季節に合わせた対策を早めに行いましょう。
季節による抜け毛は心配することではないのですが、頭皮のかゆみや抜け毛がとまらないなど異常を感じたら専門家に相談することをおすすめします。